

「教える」より、「納得する」授業へ。
年に2回麻布教育ラボの村瀬公胤先生が来校し、「授業クリニック」という名前で、授業を行い、授業参観を通して、八坂小中学校の授業を考えます。
一番心に残ったアドバイスは、「核心を納得する道のりが授業」という言葉です。
教師が答えを教えるのではなく、教材を信じ、子どもを信じ、問いを信じて待つ。
絵本『ともだちくるかな』を使った1〜3年生の道徳では、子どもたちが「心っているの?」「オオカミの気持ち、わかる。」と、自分の体験を重ねながら語り合いました。
先生はほとんど説明しません。軽々しく正解も言いません。
それでも、いや、それだからこそ、子どもたち一人一人の中に、問いが静かに広がっていきました。
「絵本の力を信じる。」「子どもの力を信じる。」
教師が答えを急がず、
子どもが自分自身と対話する時間を待つ。
その姿勢こそが、八坂小中学校が大切にしている
「納得するまで考える学び」
につながっているのだと感じました。
今回の授業クリニックでは、1年生から9年生まで全ての授業を参観しながら、
「子どもの言葉を育てる授業とは何か」をみんなで考えました。
AIの時代だからこそ、最後に必要になるのは、
"自分の言葉で語れる人"
その育ちを支える授業を、これからも目指していきたいと思います。


1年生と2年生の算数の授業を行っています。
1年生「10より大きい数」 2年生「かさ」
私の教員人生初めての小学校1,2年生の授業。とってもかわいい、そして学ぶ気満々。
しかし、教科書に書いてあることでは納得しません。実際にやってみて感じたいお子さんたちです。
おはじき、ブロック、カード、水を測るなどなど。たっぷり体験しています。
8年生の体育では、ワンバウンドを認めたバレーボールに取り組みました。
私が見たグループは、「自分の役割を意識したプレーをしよう」というテーマのもと、一人一人が自分の得意なことを生かしながら、仲間と協力してゲームを進めていました。プレー後には自然と笑顔があふれ、「できた」「もっとやってみたい」という充実感が伝わってきました。
参観した教頭先生からは、「他の教科で身に付けてきた学び方が、体育でも生きていますね」という言葉をいただきました。実際に、試してみる→仲間と話し合う→もう一度試す→振り返る、という学びのサイクルが自然に繰り返されていました。
教科は違っても、学び方はつながっています。子どもたちが身に付けた「学び方」が、さまざまな場面で生き始めていることを実感した授業でした。

後期課程の学びの集会では、「1+1は2ですか?」という問いからスタートしました。
「2ではない」「1と2の間に何か数字があるかもしれないじゃないか」と堂々と手を挙げ語る生徒が何人もいたことに、副校長先生も「手を挙げられることがすごいね」と驚いていました。
さらに、「わからないと言うのに勇気はいる?」という問いには、多くの生徒が「勇気はいらない」と答えました。
八坂では、「わからない」は学びの始まりです。仲間の声に耳を傾け、納得いくまで追究する。そんな三つの学び方が、少しずつ子どもたちの文化として根付いてきていることを実感した集会となりました。

6月10日に、NPO法人長野教職力向上ネットの原良平先生[@haraionsensei_nagano]をお迎えし、保育園から後期課程まで子どもたちの様子を見ていただきました。
「八坂には子どもを傷つける大人が少なく、先生方が安心基地になっている」という言葉は、職員にとって大きな励みとなりました。
また、子どもの姿勢や行動の背景を丁寧に読み取り、一人一人に寄り添う視点を学ぶ貴重な一日となりました。
また7月29日にも職員研修が予定されていますので、興味のある方は学校までお問合せください。

3年生は、元気いっぱい。「先生がんばってるでしょ!」と満面の笑みでアピールしてきます。
たし算と引き算の筆算では黒板に書かれた答えを見ながら、「なんでこうなるの?」と子どもたち同士で説明し合う姿が生まれました。また、「なぜノートに書くとミスが減るの?」という学習問題を出すと、「ノートに丁寧に書くと、広くかけるからごちゃごちゃしないから私は好き」という子もいて、ノートに書くことで繰り下がりのミスが減ることにも気付き始めました。
子どものつまずきは課題ではなく、新しい問いが生まれる瞬間。そんなことを改めて教えてくれた授業でした。

6年生の授業の「文字の式」を担当しました。
6年生はとてもアイディア豊富で学ぶ意欲が高い集団です。前期のリーダーとしての風格を感じます。
文字の式の学習では、「変わるもの」と「変わらないもの」を自分たちの言葉で整理し、式の意味を説明する姿が見られました。知識を覚えるだけではなく、自分の考えとして語り直す姿に、子どもたちの「統合的理解(=わかりを自分の言葉で表現できる)」の深まりを感じます。協働の学びの中で、一人の気付きが仲間へ広がっていく時間は、まさに八坂らしい学びの姿でした。

今年度、八坂コンシェルジュとしての仕事がはじまり、学校としては探究的な子どもが育つ学校「TOCO-TON」が本格的にスタートしました。
八坂小中学校版TOCO-TONで大切にしているのは、「子どもの事実」から学校づくりを考えることです。
授業を行ったり参観したりしながら見えてきたのは、同じ「協働の学び」でも、発達段階(学年)によって姿が違うことでした。
「だってさ、こうやればいいじゃん」「ノートに書かなくてもできるよ」「矢印使えば簡単だよ」などなど。子どもはその時の言葉でまっすぐに表現します。
そんな子どもたちの姿を手掛かりに、一つ一つ学校づくりをアップデートしていく一年が始まりました。

八坂学びコンシェルジュ(TOCO-TON加配教員)の平林隆昭です。
4月の授業参観にも説明したように、「自分が好きといえる子ども」が育つ八坂小中学校を目指して、授業づくりや、地域との連携、教員同士のつなぎ手を行う役割として、今年度よりTOCO-TON(トコトン)加配教員という仕事を行っています。
このページでは、私が感じた八坂小中学校の今について記録したものを紹介します。
行事紹介とは少し違いますが、子どもがどんなことに力を注ぎ、先生方がどのようにがんばり、地域の方はどのようにサポートしていただいているか。そして、それがどのようにつながっているかを紹介しようと思います。
お読みいただき、お会いした時に感想を教えていただければ幸いです。
