学校長挨拶

「『自分が好き』と言える子」が育つ義務教育学校

Ⅰ 経営ビジョン 

 ありのままの自分を受け入れ「自分が好き」と言える子どもを育てたい。

 自分の長所と短所どちらも受け入れて「自分は自分でいいのだ」「自分のままで存在する価値があるのだ」というように自分に自信をもたせたいのです。自分を肯定的に受け止めることができる人は他者にも寛容になり、良好な人間関係を構築することができます。ですから自分に対する自信は、多様な人々と協働しながら社会的変化を乗り越えていくべき21世紀には欠かすことのできないものとなります。

 自分に対する自信は他者との関係の中で獲得させたいものです。友や地域の方々との協働活動を通して「人の役に立てた」「相手に喜んでもらえた」という気持ちをもてた子どもは、きっと本物の自信を深め、それを礎に活力ある生活を送っていくことでしょう。

1 教育理念  「聴き合って未来を拓く学校づくり」

 「なに一つ見えない 僕らの未来だから 答えがすでにある 問いなんかに用などはない

  (作詞・作曲:野田洋次郎 2018年 RADWIMPS 正解より引用)

 令和5年度八坂小中学校で行われた修了式で6年生が歌った曲の一節です。令和に入って世界を震撼させた新型コロナウイルス感染症は、まさに正解のない問いを全人類につきつけました。私たちが住む大町市は少子高齢化が進み、このままでは限界集落となる可能性が高いと言われています。様々な課題を市民が協働活動の中で知恵を出し合って解決していくことが未来につながります。

 そのためにも対話を基盤とする協働活動を中核に据える学校づくりを進め、持続可能な社会の創り手の育成をめざします。学校を内外にひらく学校経営に努め、子どもと子ども、子どもと教師、学校と地域の間に、相手を尊重し、相手の主張に耳を傾ける聴き合う関係を構築します。教師は子どもを学校づくり・授業づくりのパートナーとして位置づけ、子どもとの対等な関係を構築し、子どもの声に耳を傾けることを心がけます。またキャンパスを越えた教師間での学び合いや地域の方々との協働により対話ベースの授業を子どもに提供できるようにします。

 子どもたちはこのような授業を通して、「〇〇君と共同提案した八坂の未来像を地域の方が認めてくれた(他者と結び合う力)」や「〇〇さんの話を聴いたら自分の考えはもっと深められた(対象をとらえ直す力)」を高め、自信をもって学校生活を送れるようになるでしょう。

2 目指す学校像  「授業を根幹とする学校」

子どもたちは一日の大半を学校で過ごします。その学校生活で多くの割合を占めているのが授業です。授業こそが自信を深める場となります。授業で、子どもたちは自分の考えを語り、仲間の想いに耳を傾け、協働の学びを通して課題を解決する経験を積み重ねていき、「他者と結び合う力」や「対象をとらえ直す力」を高めながら自信を深めていきます。

そのために我々教師は、協働の学びの質を高めていけるよう、教科学習で良質な問いを追究し続けます。教科学習の充実が総合的な学習の時間で子どもたちが問いをもって追究する姿につながり、学校教育目標「問いをもって学ぶ八坂の子」が具現化し、更にはふるさと八坂をフィールドとする探究活動へと広がっていくことでしょう。また、このような学びを振り返り、粘り強く追究した自分を実感することに加え、学びのよさを友達や先生だけでなく地域の方々から認められることで、子どもたちは自分に自信をもち、ありのままの自分を受け入れて「自分が好き」と言えるようになるでしょう。

 学校だけの力では地域の宝である子どもたちを育てていくことは困難ですので、これまで以上に保護者や地域の皆様のお力添えをいただかなければなりません。これからもご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。

                                                      学校長   永田 治

教育理念

【教 育 理 念】

聴き合って未来を拓く学校づくり

【目指す学校像】

授業を根幹とする学校

【目指す教師像】

目の前の児童生徒を丸ごと受け入れ、共に学ぶ教師

学校教育目標

【学校教育目標】

「問い」をもって学ぶ八坂の子

 ~協働の学びの質を高める~(教育課題)~